往年の名機、DELL PowerEdge R610 に最新 OS をインストールし、現役復帰を目指しましょう!今回は、AlmaLinux 9.4をインストールする手順を詳しく解説します。
PowerEdge R610 のような古いマシンでは、標準のインストールメディアでは認識されないハードウェアが存在する可能性があります。特に、新しいOSをインストールするにあたって問題になるのは、RAIDドライバです。そこで、今回は elrepo から提供されているSAS RAID ドライバーを追加した DUD(Driver Update Disk)を作成し、インストールを行います。
1. ドライバーのダウンロード
elrepoから、以下のドライバーをダウンロードします。
dd-mpt3sas-43.100.00.00-5.el9_4.elrepo.iso
このドライバーは、R610に搭載されている可能性のあるLSI SAS RAIDコントローラーを認識させるために必要です。
サーバーに搭載されているRAIDコントローラがMegaRAIDの場合には、以下のドライバとなります。
dd-megaraid_sas-07.727.03.00-1.el9_4.elrepo.iso
2. DUD(Driver Update Disk)の作成
ダウンロードしたドライバーISOファイルをUSBメモリに書き込みます。
2.1. USBメモリの準備
USBメモリを用意します。容量は少容量のもので構いません。
2.2. ddコマンドで書き込み
私は周辺にあるLinuxのマシンで、以下のようなコマンドを実行して書き込んでいます。/dev/sdX
はご自身のUSBメモリデバイスに置き換えてください。一瞬で終わります。
sudo dd if=dd-mpt3sas-43.100.00.00-5.el9_4.elrepo.iso of=/dev/sdX bs=512k
3. AlmaLinux 9.4インストールメディアの準備
AlmaLinuxの公式サイトからAlmaLinux 9.4のISOイメージをダウンロードし、別のUSBメモリに書き込みます。こちらもddコマンドで書き込むことができます。
sudo dd if=AlmaLinux-9.4-x86_64-minimal.iso of=/dev/sdY bs=512k status=progress
4. OSのインストール
4.1. 起動モードをUEFIに設定
R610を起動し、BIOS設定画面を開きます。起動モードをUEFIに設定します。
4.2. インストールメディアとDUDを接続
作成した2つのUSBメモリをR610に接続します。マシンの前面と背面にそれぞれ挿しておくと、起動USBディスクを選択しやすいためおすすめです。
4.3. インストール開始
R610を再起動し、UEFIのブートメニューからAlmaLinux 9.4のインストールメディアを選択します。
4.4. 通常のインストール手順
以降は、画面の指示に従ってインストールを進めます。インストーラーの起動中にドライバーが要求された場合は、DUD USB を選択することで、LSI SAS RAIDコントローラーが認識され、インストールを続行できます。
4.5. パーティション設定
ディスクのパーティション設定を行います。ディスク構成に合わせて、適切なパーティションを作成してください。
4.6. インストール完了
インストールが完了したら、R610を再起動します。これで、AlmaLinux 9.4が起動するはずです。
これで、あなたのPowerEdge R610は最新OSで蘇り、新たな活躍の場を得ることでしょう!同時期にリリースされていた PowerEdge R710 でも同様に起動すると見込まれます。
尚、たいへん恐縮ですが、作業は自己責任で行って頂けますようお願い申し上げます🙇♂️
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また、新しい情報が更新いたします。今後ともよろしくお願い申し上げます。